妊娠中に毛が増えるのはなぜ？脱毛とどう付き合う？毛量変化のメカニズムと賢いケア方法

「妊娠してから体毛が濃くなった気がする…」

「出産したらこのままなの？」

妊娠中、多くの女性が経験する毛量の変化。普段とは違う体の状態に戸惑いや不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

今回は、なぜ妊娠中に毛が増えるのか、そのメカニズムを解き明かし、この特別な時期にどのようにムダ毛ケアと向き合えば良いのかを詳しく解説します。

1. なぜ？妊娠中に毛が増える・濃くなる理由

妊娠中に毛が増えたり濃くなったりする原因は、ホルモンバランスの大きな変化にあります。

• プロゲステロンとエストロゲン: 妊娠を維持するために分泌される**プロゲステロン（黄体ホルモン）と、女性らしい体を作るエストロゲン（卵胞ホルモン）**が、妊娠中は大量に分泌されます。これらのホルモンは、毛の成長を促進する働きがあるため、体毛が濃くなったり、毛量が増えたりするのです。

特に、お腹や胸、VIO（デリケートゾーン）などの毛が濃くなる傾向があります。これは、ホルモンバランスの変化が原因であり、病気や異常ではありません。

2. 出産後はどうなる？

「このまま毛深いままだったらどうしよう…」と不安に感じるかもしれませんが、安心してください。

出産後、ホルモンバランスは徐々に元の状態に戻っていきます。それに伴い、増えた毛は自然と抜け落ちたり、元の状態に戻ったりします。この現象は**「産後脱毛」**と呼ばれ、髪の毛が一時的に抜けるのと同様に、体毛にも起こる自然な変化です。

ただし、元の状態に戻るまでには個人差があり、数か月〜1年程度かかることもあります。

3. 妊娠中の脱毛、どうするべき？

妊娠中のムダ毛ケアは、安全性を最優先に考える必要があります。

• 医療脱毛・美容脱毛（光脱毛）はNG: 前述の通り、ホルモンバランスの変化で肌が敏感になっているため、クリニックやサロンでの脱毛は避けるべきです。

• カミソリは注意が必要: 刃が直接肌に触れるため、肌を傷つけたり、カミソリ負けを起こすリスクがあります。また、お腹が大きくなると見えにくい部分の処理が難しくなります。

最も推奨されるのは、肌への負担が少ない電動シェーバーでのケアです。

4. 妊娠中のムダ毛ケアと付き合うためのヒント

ムダ毛の変化は、体が出産に向けて準備をしている証拠です。この変化と上手に付き合うためのヒントをいくつかご紹介します。

• 無理な自己処理はしない: お腹が大きくなってくると、体の柔軟性が失われ、無理な体勢での処理は転倒のリスクもあります。見えにくい部分のケアは無理せず、パートナーに手伝ってもらうのも一つの方法です。

• 一時的なものと割り切る: 妊娠中の毛量の変化は、出産後には元に戻る一時的なものです。「今は赤ちゃんを育てるための体なんだ」と前向きに捉え、過剰なケアに囚われないことも大切です。

• 「マタニティフォト」を撮るなら: お腹を出すマタニティフォトを撮る予定がある場合は、撮影前に安全な方法でムダ毛ケアをしておくと安心です。

まとめ：体の変化を受け入れ、大切に

妊娠中の毛量の変化は、新しい命を育む体からのメッセージです。この特別な時期に無理なケアをすることは、母体にも赤ちゃんにも良い影響を与えません。

「増えたな」と感じても、焦らず、安全な方法で、できる範囲でのケアを心がけましょう。そして、この一時的な体の変化を「頑張っている自分の証」として受け止め、大切にしてください。